看護スタッフによる「看護だより」
第28回のテーマ「『マンモグラフィ』」
こんにちは
あたたかい季節になりました。新年度が始まり会社や自治体での健康診断を受ける方もいらっしゃると思います。甲状腺や乳腺について詳しい検査を勧められた方は、当院を受診し検査して頂くことが可能です。お電話での予約をして頂き、医師に伝わりやすいように受診時に検診の結果をお持ちいただくようお願いします。
今回はマンモグラフィについてお伝えします。
マンモグラフィは乳房のX線撮影の事を言います。より診断しやすい写真を撮影するために、乳房をできるだけ引き出して圧迫板という薄い板で乳房を挟み押し広げて撮影します。
「マンモグラフィは痛いので撮影したくない。」と思っていらっしゃる方も多いことでしょう。上手にマンモグラフィを受けるためにはなぜ、このような撮影をされるか、理解されるといいかもしれません。
乳房をなぜ引き出すのか?
出来るだけ多くのお部分を撮影するためです。撮影技師によって乳房の引き出しが不十分であったり、検査を受ける皆様が怖がって腰を引いたりされると、その部分の病気があっても「異常なし」という結果になってしまうこともあるからです。
乳房をなぜ圧迫するのか?
圧迫により乳房が薄くなると撮影に必要な放射線量が少なくてすみます。
※放射線の被ばく量は自然界の放射線レベルと同じくらいの低さなので心配ありません。
ですが妊娠授乳中の方は影響がありますので受けることができません。
又圧迫により乳房が動かなくなるのでブレない画像を撮影できます。
ただし圧迫によって痛みが生じます。通常多くの人が我慢できる程度の強さで乳房を圧迫しますが痛みには個人差がありますので、痛みが我慢出来なければ遠慮しないで撮影技師に伝えてください。
マンモグラフィで写るものは乳がんのみではなく、良性で明らかに治療の対象にならないものや、良性と悪性の区別が難しいものもあります。乳がん検診で「異常あり」と言われた方は受診してください。検診で異常を指摘されても必ず乳がんというわけではありませんので、必要以上に心配することはありません。しかし詳しく検査を受けそのまま安全なものか、そうでなく治療が必要なものか、医師による診断が必要だからです。
それ以外の方でも女性の乳房はホルモンの影響を受けるため、しこりを感じることがあります。しこりのすべてが乳がんというわけではありませんが、気になるときはそのままにせず専門医にご相談することをお勧めします。
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